カードもジェンダーレスの時代へ?

カード(トランプ)の絵札と言えば、強い順…

カード ポーカーカード(トランプ)の絵札と言えば、強い順にキングとクイーンとジャック。その序列は500年に渡りそのままでした。しかし、ついに2021年、世界がコロナ禍に怯える中、ひとりのオランダ人女性が異議を唱え、一大革命が巻き起こったのです。

ポーカーでは男女平等が重要なテーマとなっています。最近の調査によると、女性の45%が男性に威圧感を感じてポーカーをプレイするのをためらっているという回答したそうです。長年にわたり、ポーカー業界はより多くの女性プレイヤーを獲得しようとしてきました。ジェンダーレスカードは救世主となるのでしょうか?

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ジェンダーレスカードの誕生

インディ・メリンク2021年6月、法医学心理士過程を卒業したインディ・メリンクは家族とトランプゲームを楽しんでいました。当時、オランダはロックダウンの渦中で、時間をもてあましていたのです。その時、インディはある違和感を覚えました。カードにある「微妙な不平等」に気がついたのです。

「キングがクイーンよりも価値があるというランク付けがあるとしたら、こういった微妙な不平等は日常生活に影響しているのかも。『あんたなんて偉くもなんともないの』って言われてるみたいに。ちょっとした微妙な不平等は馬鹿にできないわ」

と、インディは後にインタビューで答えています。

デザインの素養があった彼女は、さっそく作業に取り掛かります。ロックダウン中は時間がありますからね。

数多くの試行錯誤を重ねた結果、誕生したのがジェンダーレスカード(GSBカード)です。

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GSBカードとは

ジェンダーレスカード基本的には絵札の人物以外は同じです。ただし、

  • キングがゴールドに
  • クイーンがシルバーに
  • ジャックがブロンズに

変更されているのです。オリンピックのメダルが金銀銅であるように、強さのランクもそれに準じています。また、絵柄も金は金塊が、銀は銀貨が、銅は銅の盾がデザインされています。GSBとはつまり、ゴールド、シルバー、ブロンズトランプということです。

クイーン(女性)はキング(男性)よりも弱いという、(現代では)誤った世界観がこのトランプにはありません。そこにあるのは、トランプに必要な強さのランキングだけなのです。

GSBカードを完成させた彼女は、今ではオンラインストアを立ち上げ、ベルギー、ドイツ、フランス、アメリカなどで1,500セット以上を販売しています。

カードの絵札の歴史

そもそもカードの絵札は、どのようにして現在の形になったのでしょうか。カードの歴史は、古代エジプト起源説、インド起源説、中国起源説といくつかの説があります。今のところは、中国起源説が有力なようです。以下では、もっぱら絵札に焦点を当てて、カードの歴史を追っていくことにします。

中国のカード

カードの歴史は少なくとも12世紀の中国にまで遡ります。15世紀の明で著された風俗誌『菽園雑記』によると、昆山で遊ばれていたカードゲームに水滸伝の登場人物が描かれていたということです。当時の人々は、この38枚1組のカードのことを葉子と呼んでいました。

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イスラムのカード

この葉子が、おそらくは商人の手を経て、イスラム世界に渡ることになります。トプカプ博物館にある15世紀に作られたマムルーク朝のカードには、キング、クイーン、ジャックの代わりにマリク(王)、ナーイブ(総督)、ナーイブ・サーニー(第二総督)の文字が書かれています。イスラム教では偶像崇拝は禁じられていますので、絵ではないのですが。ただ、4つのスートと1〜10の数札がすでにありますので、現代のトランプカードの直接の先祖とは言えます。

ヨーロッパのカード

ヨーロッパにトランプが到着した時期は定かではありません。十字軍やサラセン人がもたらしたのではないかと言われています。少なくとも14世紀にはカード遊びの記述が散見されますので、それ以前であることは確実でしょう。

ヨーロッパにおける最初のカードはイタリアともスペインとも言われています。始めの頃の絵札は、王と騎士、侍者とイスラムの絵札を踏襲していました。それが15世紀後半になると、フランスで騎士の代わりに女性が絵札の仲間入りを果たしたのです。無理やり理屈をくっつけると、女性が力を増したのかもしれませんね。

フランスで生まれた王、女性、侍者の組み合わせはイギリスに渡ると、キング、クイーン、ジャックと今日プレイヤーが目にする組み合わせになりました。

日本のカード

絵札の発展と関係がないのですが、日本のカードの歴史にも少し触れておきましょう。日本では16世紀にポルトガルから輸入されたようです。末には長宗我部元親が「博奕かるた諸勝負」を禁止しています。つまり、カードでギャンブルはまかりならん、ということです。そんな昔からカードギャンブルがあったとは驚きですね。

再びカードゲームが日の目を見るのは明治時代に入ってから。イギリスやアメリカから輸入してプレイされていました。そして、1902年。今やすっかりゲームメーカーとして世界的にも有名になった任天堂の前身である山内任天堂が、トランプカードの製造に着手しました。任天堂はまた、1953年に世界初のプラスチック素材を使用したカードの開発・製造に成功しています。

カードの絵札の意味

カエサルトランプの絵札にはキング、クイーン、ジャックとありますが、実は元々特定の人物を指していたということはご存知でしょうか。16世紀にフランスで製造されたカードの絵札は以下の表のように、それぞれ神話や歴史上の人物が当てはめられていました。

このタイプは実は、フランスではまだ使用されています。

16世紀、このタイプのバリエーションがイギリスに伝わりましたが、その際、特定の人物を指すことはなくなり、日本を始め世界で広く見られる形式になったのです。

 ジャック Jクイーン Qキング K
♥️ラ・イル(フランスのジャンヌ・ダルクの戦友)ユディット(他国の侵略からイスラエルを救った聖書のヒロイン)カール大帝(フランク王かつローマ皇帝)
♦️ヘクトール(トロイの王子)ラケル(旧約聖書のヤコブの妻)ジュリアス・シーザー(共和政ローマ期の政治家)
♠️オジェ・ル・ダノワ(カール大帝の騎士)パラス(アテナとも呼ぶ、ギリシャ神話の戦いの女神)ダビデ王(古代イスラエルの王)
♣️ランスロ(アーサー王の騎士)アルジーヌ(ギリシャ神話の女王)アレキサンダー大王(古代ギリシャマケドニア国王)

トランプの未来の姿かも

さて、GSBカードの話に戻ります。これまで見てきたように、カードの絵札にはさまざまな変遷がありました。水滸伝の英雄たちから、ローマの英雄たちへ、さらに名もなきモデルへと長い時間をかけてその姿を変えてきたのです。それがまた、ゴールド、シルバー、ブロンズへと変化しました。

こう見ていくと、その変化はとても自然なように思えます。男女の平等な世界は、現代社会が理想とするところですが、その変化にカードも追いついてきたのでしょうか。現代は変化のスピードがとても速い時代です。今世紀末、あるいは半ばには、GSBカードが一般的なものになっているかもしれませんね。

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