コロナウィルスはカジノにも大きな打撃

中国の特別行政区であるマカオは、いまやアメリカ・ラスベガスを抜いて世界最大のカジノシティに成長しました。年間売上高は4兆円を超え、純利益は6,300億円を超える巨大産業です。

コロナウィルスの影響はそんなマカオにも大きな打撃を与えています。

政府の指示に従い、マカオのすべてのカジノ、スロットマシンパーラー、VIPクラブ、競馬場、スポーツベットの支店は、コロナウィルスの拡散を防ぐため、2月5日水曜日の0時に正式にドアを閉めました。

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カジノ事業は歳入の約８割を占める基幹産業

2018年9月に大型台風が近づいた際、全てのカジノが初めて閉鎖されたことがありましたが、それでも33時間でした。今回のコロナウィルス による閉鎖期間は2月5日から2月19日までの15日間となっており、ウィルスの流行が制御下にあるとみなされる場合には再開するとのこと。

マカオには現在、41のギャンブル施設があり、これらの41施設全てを長期間閉鎖するのは異例の事態です。その他にも映画館、劇場、バーの営業も停止されています。政府業務は当面の間、緊急用務に限定され、市民に外出を控えるよう呼びかけています。

2月7日時点でマカオでの新型コロナウィルスの感染者は10人。今回の閉鎖の直接の理由は、10人の感染者の中にカジノ運営会社の職員が含まれていることからのようです。

15日間で1,600億円

今回の15日間カジノ閉鎖でカジノ収益に一体どのくらいの影響が？ というと、そう、1,600億円。1,600億円の売上高、純利益にして250億円をカジノは儲け損なうと推定されます。

この利益は中国本土から来る富豪たちの落とすお金が主らしく、その8割以上が日本人も大好き、もちろん中国人の富豪も例外ではないバカラから。

しかしカジノ閉鎖が決定する前から、新型コロナウィルスの拡散を防止するため中国人の渡航が制限されてから、カジノは開店休業状態だったのです。というわけで、今回の閉鎖は自然な成り行きだったようにも思えます。

既に香港からマカオへの移動ルートは珠港澳大橋のルートしか残されていませんし、閉鎖前のカジノは不気味な静けさを漂わせていたそうです。

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カジノ＆ホテル1日約2億7,500万円の赤字

米カジノ運営会社であるウィン・リゾーツのウィン・マカオでは1日に約250万ドル（約2億7,500万円）の赤字とか。これはカジノだけでなく、観光客が減少したホテル事業にも打撃を与えています。

事業者が打撃を受けると、その従業員も然り。従業員たちは現在、一時的に他の部署へ配置されていたりするようですが、閉鎖の影響を最も受けた約40,000人のカジノ労働者には全額給与の支払いが約束されました。

マカオのカジノ事業は歳入の約8割を占める基幹産業。専門家は、予定どおり2月20日にすべてのカジノとギャンブル施設の営業が再開すると仮定して、マカオの2月のカジノ総粗収益への影響は、前年比75％の減少になると予測しています。

ワタクシ、マカオはまだ訪れたことがないのですが、たとえ2月20日に営業が再開されてもこの時期に敢えて訪れたくはないですね。

ところで、香港で長く続いている大規模なデモですが、こちらもコロナウィルスへの懸念から多くの人が集まる抗議活動がいくつか中止されています。これまで様々なデモを企画してきた民間集会団隊／HKCATも2月24日まではデモを実施しないことを発表。このままデモもコロナウィルスと共に消滅してくれるといいな、と願います。

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